わたしは、もともと料理がとても好き、というわけではありませんでした。
けれど、自分のからだを本質の、「根本」から見直していた時期にふと、自分がいままで考えなしに食べていた食べ物の「成分表示」や長く日持ちする理由が、添加物や保存料であることに気づいたんです。そこから私のいろいろな探究が始まりました。私よりも、もっと知識のある方はたくさんいますし、細かいところまでここでお伝えする必要はないと思っています。けれど、そのからだにとって本来必要のないものを「できる限り体の中に摂り入れないようにする」ということを考えていた頃、お菓子作りをはじめました。
お菓子にもたくさんの人工甘味料や保存料、添加物が入っている
コンビニやスーパーで見かける袋菓子の成分表示だけではありません。デパートで販売しているお菓子にも、成分表示のスラッシュ/の後ろに書かれた意味不明の名前の数々。それらは小腸やからだに溜まり積もっていくんです。
というわけで、それらを摂らずにおいしいお菓子が食べたいとしたら、結局は「手作りのお菓子が一番安全だ!」と当時のわたしはようやく名案を探し当てたといった気分でした。
期せずして夫の一言でパウンドの可能性が広がる
わたし自身が食べるものへの気遣いをひしひしと感じていた時期、わたしはまだウォッチメーカーとして多忙な毎日を送る会社員であり、母でした。忙しい合間を縫って、お菓子作りをしていた頃に夫がボソリと言いました。「乾し椎茸パウダーの出汁以外の新しい使い方はないかな…。」当時のわたしは、粉まみれになりながらパウンドケーキの生地をよく作っていた時期。自分で気に入った抹茶パウンドケーキのレシピを作っていた頃だったので、「パウンドケーキに混ぜちゃえば?」と何の気なしに言ったことを覚えています。
それを聞いた夫は怪訝な顔。でも、抹茶だってパウダーで入れればおいしいし、きなこは大豆からできているのにお菓子として成り立つ。なら椎茸だっていいじゃない。とその後パウンドを作る際に試しに入れてみたんです。抹茶パウダーと一緒に入れた椎茸パウダー。結果は、抹茶の香りと味が強すぎて、椎茸のしの字も感じることはありませんでした。
抹茶と椎茸のパウンドケーキ
乾し椎茸は、煮た時の香りが苦手、という方がいらっしゃいます。逆に、それが好き。と言ってくれる方ももちろんいますが、今は便利とか手軽とか、手間要らずが時代の主役。一度わざわざ一昼夜・もしくは一晩かけて水にもどす手間を、かける若い主婦はあまりいません。けれど、栄養素は生椎茸と比べても干し椎茸が抜群!なんです。だからこそ、パウダー状で手軽に使える商品を、と作ったものの乾し椎茸のイメージは煮物や出汁と言った伝統的な和食にしか使われない、といった感じ。
そこにパウンドケーキが登場しました!とはいえ、何をするかって、ケーキに混ぜるだけ。それ以外はいつものケーキ作りと全く一緒です。簡単でしょ?なのに、ビタミンDという栄養素をしっかり摂れるから、一石二鳥じゃないですか。小さなお子さんたちにも、お菓子なら食べやすくて、そして自分で作れば何が入っているかは一目瞭然で、安心安全。
お時間ありましたら、ぜひ作ってみてください。

抹茶パウンドケーキのレシピは、わたしなりに食べやすく安全に、と食材にこだわって書いてありますが、お近くで手に入りづらければ、もちろん普通の小麦粉やバターをご使用いただいてもおいしいと思います。
スペルト小麦粉は、古代小麦の一種で品種改良がされていない品種なのでグルテンが少なめ。グラスフェッドバターはその名の通り、オーガニックな牧草のみを資料として育てられた牛のミルクからできたバターです。
↓椎茸パウダーはこちらから購入できます
